人形町駅徒歩30秒の歯医者「人形町駅前クロス歯科・矯正歯科」です

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こんにちは、東京都中央区日本橋人形町にある

人形町駅前クロス歯科・矯正歯科の歯科助手です。

本日は、歯周病と全身疾患の関係性についてお話していきます♪

歯周病進行の原因

歯周病は歯に付着したプラーク中の細菌によって発症しますが、プラークの沈着量はさまざまな因子によって左右されています。また,プラークが同程度付着していたとしても、すべての人に歯周病が同等に進行するとは限りません。

歯周病の進行には個人差があり、先天的リスクファクター(先天的因子)や後天的リスクファクター(後天的因子)などの修飾因子によって影響を受けています。

(1) 年齢(加齢)

加齢によって、細胞機能および各種代謝機能に低下が起こることから、加齢は歯周病の進行に関与する全身的な修飾子とされています。

(2)人種,性別

侵襲性歯周炎の発症頻度には人種差があり、白人で0.1%、黄色人種で1%前後、アフリカンアメリカンでは、数パーセントと報告されています。人種差を生む要因に関して、遺伝学的な観点からの解析が進められています。一方、慢性歯周炎に関しては、そのような明確な人種差は認められておりません。また、性別を明確なリスクファクターとする根拠はありません。

(3) 体質(遺伝因子)(先天的リスクファクター)

歯周病の進行を決定づける体質(先天的な因子) として、さまざまな遺伝性疾患、代謝性疾患、血液疾患などが知られています。

①遺伝性疾患

遺伝子疾患であるダウン症候群、Papillion-Lefevre 症候群では、好中球の走化性や貧食能など免疫応答に関連する遺伝子に欠損があり、歯周病の発症頻度、進行の程度やスピードが増加します。

②代謝性疾患

骨代謝に異常のある低 ALP症(低アルカリホスファターゼ血症)や、軟組織に代謝障害がみられる膠原病などでは、歯周組織の代謝に異常をきたし、歯周病の症状が悪化しやすいです。

③血液疾患

周期性好中球減少症は、一定の周期で好中球が減少する疾患であり、減少した時期には、好中球による防御機構が低下し、歯周組織の炎症が強く発現し、さらに進行します。

(4) 全身疾患

①糖尿病

糖尿病を患っている方は、糖尿病ではない方に比べて歯周病の発症率と重篤度が高く糖尿病に起因する代謝障害によって歯周治療後の治癒が妨げられます。

②後天性免疫不全症候群

ヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus; HIV) 感染による白血球の機能不全により、免疫応答が低下している個人において重篤な歯周炎の発現がみられます。また、末期の後天性免疫不全症候群(acquired immunodeficiencysyndrome ; AIDs)では、歯周病のほか、口腔内にはカンジダ症やカポジ肉腫などが発現することがあります。

③骨粗鬆症

骨粗鬆症の方では、歯周組織においても骨形成能の低下により、歯周病の病態の悪化を招いている可能性があります。

3. 環境因子(天的リスクファクター)

歯周病の発症と進行には,後天的な修飾因子であるさまざまな環境因子が関与しています。

1)喫煙

喫煙習慣は歯周病の発症と進行に最も大きな影響を及ぼします。喫煙によって微小血管が収縮し、血行障害を起こしていることから、歯周組織はプラークなどの病原因子の影響を受けやすい状態に陥っています。また、喫煙によって、好中球の走化性や貧食能が低下するとの報告もあります。さらに、喫煙者は非喫煙者に比べて,歯周外科治療後などの創傷治癒能力が劣ることも報告されています。

2) ストレス

一般的に,ストレスが免疫応答を低下させることはよく知られています。歯周治療に対する反応性および予後は、ストレスのある個人はストレスのない個人で劣ることがいくつかの研究によって報告されています。

3)栄養障害

ビタミン摂取不足などの栄養障害により、歯周病の発症と進行に影響があることが知られています。しかし、食生活環境が充足している現在の日本では、栄養障害の頻度は高くありません。その一方、近年、要介護高齢者には栄養障害がみられるとの報告があり、高齢化が急速に進行している日本では、今後十分注意されるべき課題であります。

4) 肥満

肥満者に蓄積している脂肪細胞から炎症性伝達物質等が産生され、歯周組織を易感染性に陥れると考えられています。

5) 薬物

てんかん、高血圧、臓器移植の際の治療薬として使用される薬剤によって歯肉増殖が誘発されることがあります。また、常用している薬剤の副作用によって睡液分泌が減少し口腔乾燥症となることがあります。睡液分泌量の低下は、口腔内の自浄作用低下を招き歯周病進行の増悪因子として働きます。

6) 社会・経済環境

社会・経済的環境は、歯ブラシ習慣などの口腔衛生状態や受療行動の頻度等に関与しており,歯周病の発症と進行に影響を及ぼすことが知られている。

歯周病が全身疾患に及ぼす影響

1990年代半ばから、歯周病が全身疾患に及ほす影響について研究する「ペリオドンタルメディシン」が注目されています。歯周病原細菌、または歯周病に罹患した歯周組織の慢性炎症が原因となって産生されたサイトカインなどが血流にのって血管または各臓器に移行し、さまざまな全身疾患の進行・増悪、発症などと深く関連していることが明らかになってきました。

さらに、歯周治療によって口腔内の細菌を減少させ、炎症を抑制することで、これらの関連する全身疾患の病態が改善すること、さらにはそのメカニズムが次々と明らかになってきています。

歯周病の予防・治療は各種全身疾患の重症化予防に、つまりは健康の増進に寄与すると考えられます。

1.糖尿病

歯周病と糖尿病の関係に関しては、1990年代初めから非常に多くの報告があります。

糖尿病を患っている方と、糖尿病ではない方と比較すると歯周病の発症率、進行度が有意に高いことが報告されています。その他数多くの同様の報告から、歯周病は糖尿病の合併症だと提唱されています。

一方で、歯周病に罹患した歯周組織から産生されるサイトカインが血管内のインスリンの機能を低下させることによって糖尿病を悪化させていることが明らかにされてきました。

したがって、歯周病は糖尿病の病態の重症化に関与すると考えられています。

この考えに基づいて、歯周治療によって糖尿病の病態が改善することも国内外の研究から明らかにされています。

2.歯周病と誤嚥性肺炎

肺炎による死亡率は、近年著しく増加しており、がん、心疾患に次いで第3位です。

高齢者の肺炎の多くは誤嚥性肺炎であり、咳反射の低下などによって誤嚥が起こり、口腔内細菌が直接気管内に侵入することによって起こると考えられています。

したがって、歯周病治療や口腔ケアによる口腔内細菌の減少は、肺炎の発症率を著しく低下させ、また肺炎による死亡率も低下させます。

3.歯周病と血管障害

歯周病と血管障害に関する研究は、特にアテローム性動脈硬化症をはじめとする動脈疾患との関連が注目されています。

歯周病の慢性炎症が進行すると血管内皮細胞に障害を与え、動脈疾患の発症リスクが高くなると考えられてきました。また、歯周治療による口腔内の細菌の減少が、血管内皮細胞の機能を改善するという報告もあります。

しかしながら、関連性を否定する報告もあることから、引き続き臨床研究が必要であります。

また、歯周病原細菌は、歯周ポケットから血中に移行することが知られていますが、観血的治療だけでなく、ブラッシングや咀嚼運動でも一過性の菌血症が起こることが報告されています。

4. 歯周病と早産・低体重児出産

歯周病に罹患した妊婦では、歯周組織で産生されたサイトカインなどの炎症性物質が血行を介して胎盤、子宮に移行し、早産・低出生体重児出産のリスクを高めると考えられています。

しかしながら、関連性を否定する報告もあり、さらなる研究が必要です。

また、妊娠期間中に歯周治療を行ったグループでは歯周治療によって早産、低体重児出産のリスク軽減に効果的だという報告もありますが、十分なエビデンスは現在のところなく、今後さらなる大規模臨床研究が必要です。

5. 歯周病と骨粗鬆症

骨粗鬆症を有する歯周炎患者は、骨粗機症のない歯周炎患者と比較して病態が悪化するという報告があることから、骨粗鬆症は歯周病のリスクファクターとしてとらえられています。

6.歯周病と肥満

近年、肥満と歯周病についての関連が注目を集めています。

脂肪組織から分泌されるアディポサイトカインとよばれる炎症性物質が歯周組織の炎症を亢進している能性があることがわかってきました。

一方で、糖尿病の項目と同様に、歯周組織で分泌されたサイトカインが血液中のインスリンの機能を低下させ、肥満を引き起こしていると考えられています。

また、深い歯周ポケットと非アルコール性脂肪性肝炎(nonalcoholic steatohertitis, NASH)の関連も最近注目を集めており、歯周病原細菌である Porpayromeas gingivalis が NASH の病態に関わっていると報告されています。

7. 歯周病と関節リウマチ

歯周病と関節リウマチは病態の共通点が多いです。

関節リウマチの患者様は、健常者と比較すると歯周病になりやすく、また重症化しやすいという機告があります。一方、歯周病患者様は、歯周病原細菌である Porphyromonas gingtralisが持つ酵素が関節リウマチの発症、促進因子となる可能性が示されています。

人形町駅前クロス歯科・矯正歯科では患者様の内科の主治医の先生と連携を図り、チーム医療で歯科治療を行っております。

歯周基本検査から細かな歯石取り、歯ブラシ指導を行った上で再度歯周精密検査を行い、患者様に合う治療法を行っております。

保険診療だと来院回数が多くかかって行くのが億劫な方や、しっかりとしたスキルを持った歯科衛生士による口腔ケアを受けたい方には自由診療にて受けられる治療法もございます。

歯周病でお悩みの方はご相談ください。

東京流通センター歯科クリニックhttps://trcdc.com

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